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2011-10-06

『オーデュボンの祈り』観劇記   ~観る前に読んだほうがいい?~

10月2日、午後1時より、世田谷パブリックシアターにて、『オーデュボンの祈り』観劇。

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我が家の大ザル嬢、いえ、花も恥じらう女子高校生もよく読んでいる作家・伊坂幸太郎さんのデビュー作。しかし、私自身は読んだことがありません。例にって、出演者に惹かれて観ることを決めた作品です。お目当ての役者さんは吉沢悠さん、筒井道隆さん、石井正則さん。

特に、吉沢悠さんにはある理由から、非常にその舞台の立ち姿に興味がありまして・・・。ええ、もし、私のその妙なこだわりについて言えば、120%満足といいますか、充分に検証させていただきました。それについては、後ほど・・・。

さてさて、肝心のお芝居としての感想から、まず。

お芝居は脚本が最重要。

それを改めて思いました。というのは、観終わって、結局何がこの作品で製作者が一番観客に伝えたかったことが、よくわからなかったからなのです。主人公たちが探し求めているものの答えが、最後に明かされるのですが、え、それが何? 何ゆえ、この作品にそれが「みながずっとずっと待て望んでいたもの」となりえるのか…がわからない。

で、思ったのです。この作品は、原作読んでいるのが前提なのかなと。原作を読んでいればもっとキャラクターにも設定にもストーリーにも、小道具にも納得できるのかもしれないと。が、やはり、あくまでもお芝居は一つの独立した作品。原作を読んでいようが読んでいなかろうが、そこにいるお客さんが、納得できる作品でなければならないと私は思います。

ちょっとよく分からない点もあったけれど、多分、こういうことをこの作品は言いたかったんだろう・・・と漠然とでいいので何か自分で納得できるものを持ちかえることのできる作品であってほしい・・・。

しかし、残念ながら、私には最後にみなが見つけたものが、なぜそんなに貴重なのか、必要なのか、さっぱり納得ができず、もやもや感だけが残った感じでした。(すみません。しかし、あくまでも私個人の感じ方です。)

登場人物も多く、場面の切り替えも多い、10分の休憩を入れて2時間30分の力作。おそらく、脚本家の方は、なるべく原作に忠実に・・・とお考えになったのではないかと思います。が、ここはもっと割り切ってもっと大胆にアレンジして、観る人が納得できるような作品に作り上げることができたら、すごい作品になっていた気がします。残念!

…と、作品の全体的な評価は思い切り辛口ですが、個々の役者さんや場面場面についてはいいなあと思うところがありました。

特に気に行ったのは、玉置玲央さん演じる殺し屋、「桜」。声もいいし、立っているだけでものすごく雰囲気を出せる役者さん。「柿喰う客」という劇団の役者さんだそうですが、本当に声が素敵です。舞台映えする役者さん。かっこいいですよ♪ 自分だけにしか分からないルールによって、他人を殺す男。しかし、その殺しにはある種の美学が見え隠れする・・・。この作品の中で一番好きなキャラクターです。また、玉置さんは、「城山」というイケメン悪徳警官も演じてらっしゃいました。「桜」と「城山」が最後のほうで対峙する場面があるのですが、スクリーン映像をうまく使った演出で楽しませてもらいました。

それから、脚の不自由な「田中」を演じる小林隆さんの演技も観る者の気持ちを静かにさせてくれました。吉沢悠さん演じる主人公「伊藤」が物見やぐらにのぼった「田中」を追いかけて助けようとする場面は、印象的でした。

・・・少女「わかば」役は、この作品では本当に設定と同じくらいの年齢のお子さんに演じてほしかったです。大人の女性には無理のある役でしたね;;不思議な設定のキャラクター満載の作品なので、せめて、少女役は、普通の少女の外見でいてほしかった・・・。身体は大人なのに中身は子どもという設定ではないようですので・・・。

そして、お目当ての3人の役者さんは、安定した予想通りの演技。特に、筒井道隆さんの案山子役は、筒井さんの持つ「一見いつも穏やかだけれど、実は深い悩みを抱えている。が、決してその悩みを表に出さないようにしている
」的なイメージや今までの役柄を彷彿とさせてくれます。(サザエさんの「ますおさん」には深い悩みはなさそうですが・・・。)この案山子役は筒井さんしかいないでしょう、というくらい。ただ、たまにはこうしたいつものイメージと全く違う、激しい気性のキャラクターなども演じて頂きたいなあと思います♪

・・・そして、吉沢悠さん! 吉沢さんは非常にうまい役者さんです。おととしのドラマ『踊るドクター』での、おたくキャラで絶えずおどおどしたダメ医者を演じたときの吉沢さんにはひっくり返ってしまいました。好青年で結構もてる役の多かった吉沢さんとは、180度違う演技! 『踊るドクター』での吉沢さんしか知らないうちの長女なんて、『オーデュボンの祈り』のちらしの吉沢さんの写真を見せても、「えー、ちがう人でしょう。」と一蹴。
かっこ悪い役からかっこいい訳まで演じきれる、見事な役者さんだと思っています。ただ、この『オーデュボン』
の『伊藤』役は、出番は多いけれど、吉沢さんには物足りなかったのではないでしょうか? 吉沢さんにも今後もっともっといろいろな舞台に立ってもらいたいです!

そしてそして・・・今回、私の中でパズルのピースがまさにぴったりあったのが、舞台に立つ吉沢悠さんの姿!

 やっぱり、MATT DOYLEに似ている! 

MATTのほうがもっと身体の線は細い。でも、吉沢さんの脚の長いこと、身体の線のきれいなこと、そしてお顔の造詣がMATTとよく似ていることと言ったら!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

・・・以前からちらっと思っていたことだったんです。でも、実際の舞台の上の吉沢さんを見て確信しました。やっぱり、MATTの面影ばりばり・・・と。常々MATTにはそのノーブルな立ち姿からヴァンパイアを演じてほしいなあと願っているのですが、ここは是非吉沢さんにもヴァンパイア役を~~~。ああ、本当に姿勢もよく、身体のきれいな役者さんです。自転車をこぐシーンも素敵でした☆ ノーブルでしかも、色気がある・・・。私の中では、日本のMATT DOYLEは吉沢悠さんで決まりました・・・^^;。(年齢的には、吉沢さんはMATTより9歳も上ですが;;)

と以上、私の中では吉沢悠さんが舞台でもものすごくかっこよい役者さんであり、MATTを彷彿とさせる役者さんだということが確信できたことが、一番の収穫だったと言えます・・・。

また、スクリーン映像を使った演出や、ボリュームの大きい音響に、ややしつこさは感じたものの、工夫を重ねているのも使わってきた作品でもありました。吉沢さんの白っぽいシャツと黒っぽいパンツ姿はシンプルでしたが、とてもよくお似合いでした。また、筒井さんの案山子のアースカラーの衣装もしっくり。『オーデュボン』の原作のシュールでナンセンスなイメージを実際にここまで具現化された努力は相当のものだったと思います。そういう意味では、やはり原作を読んでから、観に行ったほうが、価値ある作品なのかもしれませんね。う^^^ん、いやいや、読まないで行って、観終わってから小説を読み、舞台のイメージと小説の世界のイメージの検証を行うのがおつな鑑賞方法かもしれません!

「オーデュボンの祈り」
原作:伊坂幸太郎さん『オーデュボンの祈り』(新潮文庫刊)
出演:吉沢 悠さん、筒井道隆さん、石井正則さん、河原雅彦さん、小林 隆さん、武藤晃子さん、小泉深雪さん、寺地美穂さん、町田マリーさん、春海四方さん、玉置玲央さん、陰山 泰さん

東京:世田谷パブリックシアター 9月30日~10月12日
北海道:札幌教育文化会館 10月19日
大阪:サンケイホールブリーゼ 10月22日・23日
宮城:電力ホール 10月25日



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