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2010-08-08

映画『ぼくのエリ』を観て     ~北欧の吸血鬼~

評価のとても高いスウェーデンの吸血鬼映画、『ぼくのエリ』を観てきました。

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私は、吸血鬼もの、大好きです。その原典はええ、あの名作『ポーの一族』です。永遠の少年、エドガーとアランの織りなす、悲しい切ない物語。けれど、少年が主人公でなくても、作品に人間との友情や愛に悩む気高く美しい吸血鬼が出てくるならば、それで十分。しかし、トワイライトシリーズは、観たいという気持ちが湧きません。うーーん、ただ単に食べず嫌いなだけかもしれませんが、なんとなく、軽く作られている気がして・・・。(観てもいないのに、ごめんなさい;;)

けれど、この『ぼくのエリ』は、東京でも単館ロードショーで、マイナー映画という感じがしますが、あちこちで話題になっており、非常に評価も高い。しかも、舞台が北欧、主人公は金髪で紅い唇の少年・・・となれば、それはそれは美しく悲しいお話に違いありません!(すごい思いこみ。)

「今までにない、吸血鬼の描かれ方」という感想も目にしたので、ものすごくものすごく期待して映画館に向かいました。

観終わって・・・

映像が期待以上に美しい。全く飽きる瞬間がなかった。主人公ふたりの演技が、切ないほどうまい。ストーリーも巧み。これは、絶大なる支持があっても当然・・・。

そう思いました。

が!

期待以上だったものがほかにも。

血、です。

うむうむ、吸血鬼ものですから血が出ないわけはありません。が、その描写やらが、かなりどぎつく、そっちのシーンや映像の強烈さに、心臓がばくんばくんの連続でした。スプラッターものは全くうけつけない人にとっては、かなり厳しい映画かもしれません。

また、新しい吸血鬼像が観られるかと思っていたのですが、それは全くの私の勘違いでした。吸血鬼の新しい描き方・・・と書いてあっただけですから。ごくごくオーソドックスな太陽の光が苦手な吸血鬼が登場してきます。では、なにが新しい吸血鬼の描き方だったのか・・・。おそらく、12歳の少年と少女が主人公であり、淡い恋の流れを表面に持ってきているところでしょうか。

けれど、やはり特筆すべきは、焦点がぼやけていない脚本です。永遠の少女である吸血鬼エリを愛するということがどういうことなのか、それが物語のコアなる部分。ですから、少年オスカーだけではなく、エリの保護者であった中年男性の存在も、深く心に残ります。この男性の姿に、オペラ座の怪人を重ねてみてしまったのは私だけでしょうか。愛する者が自分より違う人に心を奪われていくのをそばで見ている・・・その姿が似ている気がして。

スプラッターがダメな方には、おすすめしません。けれど、ちゃらちゃらしない、見ごたえのある作品です。確かに、『ポーの一族』のワールドに一番近い吸血鬼映画だったかもしれません。けれど、ハリウッドでリメイクが制作中ということですが、そうなったら、この映画の持つ重厚さや荘厳な印象が消えてしまうかな?

子どもの学力が世界で一番高いと言われるスウェーデンでもいじめがあり、不良がいてという様子をみられたのも興味深かったですし、少年オスカーのお父さん役の俳優さんが素敵で◎でした。出番はかなり少ないのですが。


劇場で、『ぼくのエリ 検定問題』などという趣向もあり、なかなか楽しかったです。

うーーーん、そういえばところどころ、木村裕一さんの『あらしのよるに』のガブ(狼)とメイ(ヤギ)を思い出したのも私だけでしょうか?








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に魂を奪われてから、すでに1年あまり。しかし、ごく最近、4年ぶりに東京にもどってきました! 久々の東京生活も実にスリリング♪

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