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2010-02-28

バンクーバーオリンピックが残してくれたもの  ~もうすぐ閉幕~

いよいよ閉幕のバンクーバーオリンピック。

非常に盛り上がった、見せ場の多い大会だったように思います。

ところで、今回、改めて感じたのが、各国それぞれ注目する選手が違うということです。
当然、自分たちの国の選手を大きく扱うわけですが、フィギュアの女子シングルショートプログラムが終わったときも、アメリカでは、キム・ヨナ選手が断トツで1位だということ、2人のアメリカ選手が健闘したことのほかは、カナダのロシェット選手がお母さんの死にも関わらず勇敢に滑ったということが大きく取り上げられていただけでした。日本や韓国では、浅田真央選手とキム・ヨナ選手の戦い(韓国では真央ちゃんなんてもうヨナ選手の敵じゃない・・・という報道だったらしいですけど。)に話題が集中し、フリーでの決戦の予想など、真央選手、ヨナ選手の話題で盛り上がっていたのとは全く違いました。

4年前、NYに住んでいたころ、トリノオリンピックは、ほとんどテレビも観ませんでした。上位選手でないと、日本の選手の出場場面は放映されませんし・・・。もちろん、ニュースでも、オリンピックについていろいろ報道されていましたが、結局自分の中では何も盛り上がらない感じでした。(荒川静香選手の金メダルは遅れて知って、興奮しましたが!)

そういえば、シンガポールに住んでいた頃、1998年は長野で、2002年はソルトレイクシティーで冬季オリンピックが開催されたのですが、シンガポールは出場する選手も限りなく少なく、国家的にも全く盛り上がっていませんでした。日本人選手のテレビ報道ももちろんなく、私的にも全く盛り上がらないまま、オリンピックはいつのまにか終了していきました。・・・よくよく考えてみたら、今回の冬季オリンピックは、本当に久しぶりに燃えたオリンピックなのでした。

残念ながら、日本の獲得メダル数は多くありませんでした。でも、すべての選手がいろいろなドラマを見せてくれました。日頃、スポーツやスポーツ観戦に興味のない私みたいなものにも、熱い感動をもたらしてくれました。本当に、素敵な時間でした。もちろん、日本勢以外の選手からも、いろいろ感動をもらいました。

ところで、今回アメリカでもっとも多く話題になった、アメリカのオリンピック選手は誰だかご存知でしょうか?

おそらく・・・Apolo Anton Ohno 選手だと思われます。(違ったらごめんなさい。)

apoloa.jpg


スピードスケート選手で、今回もメダルを3つ、トリノでも3つ、ソルトレークシティーでは2つ、冬季オリンピックで合計8つのメダル(金2つ、銀2つ、銅4つ)を獲得した選手です。アメリカでの冬季オリンピック・メダル獲得数最多選手です。2007年、テレビ番組の Dancing with the Starsでも注目を浴びました。

Apolo Anton Ohno ・・・Ohno・・・そう、彼はお父さんが日本人でいらっしゃいます。なんでも、ご両親はApolo選手が幼いころ、離婚されて、お父さんが、ひとりで育てられたそうです。今回も、Apolo選手が出場する際、アメリカのテレビカメラはいつも観客席で見守るお父さんの姿をとらえていたのですが、事情を知らない視聴者からは「お母さんはどこ?」という声も寄せられたとか。お父さんとApolo選手の結び付きは本当に強いそうで、アメリカのメディアにも周知の事実だそう。ただ、Apolo選手は、発言が物議をかもすことも多いらしく、誰からも好かれるタイプではないのかもしれません。「別に、Ohnoが日本人の親を持つからだとかそういうことで嫌いなんじゃない。品のない物言いが嫌いなんだ。」などという書き込みもちらほら見かけました。

いつもではありませんが、たまに感じたアメリカでの居心地の悪さ。自分が日本人ということ。肌の色で、何かがかわる瞬間がある社会、アメリカ。オバマさんが大統領になっても、肌の色はまだまだ障害にもメリットにもなりうる社会。その中で、お父さんと2人3脚で頑張ってきたApolo選手・・・。

そして、日本人といえば、女子フィギュアの Mirai Nagasu(長洲未来)選手。

miraiaaaa.jpg

愛くるしい笑顔がまぶしい、全米フィギュア界のホープ。今回も4位と、堂々の成績。きっと、アメリカの人びとも、誇らしい気持ちで、彼女の演技を見つめていたことと思います。

Apolo選手とMirai選手の活躍は、アメリカの人たちに、「日本人」を親に持つ若者が、アメリカの旗を背負って、アメリカのために活躍してくれたという印象を残してくれたかもしれません。しかし・・・だからなに?という感じですし、全く逆にとらえる人たちもいることでしょう。

けれど、ロシアでも、ロシア国籍をとって、代表となったフィギュア・ペアの川口選手が活躍しました。彼女の活躍はロシアの人にも強烈な印象を残したことと思います。

「日本」の存在感がいつもより感じられた、今回の大会だったように思います。

あー、どきどきわくわくの連続でした。ありがとう、選手たち、関係者のみなさん! 4年後のソチも楽しみです。

ところで、鳩山さん、お母さまにお願いしていただけませんか。日本のスポーツ振興に寄付をしていただけないものかと。日本の選手のつらい練習事情など、一部報道されましたが、過酷すぎます。(バイトして、お金貯めて、借金して大会に出場したりなど) オリンピックは夢を与えてくれます。子どもたちや社会に、明るい希望を与えてくれる、オリンピックを目指す選手たちに、安心して練習に打ち込める環境を与えてあげられるように。なんでもかんでも無闇に「仕分け」するのがよいこととは思えません!
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2010-02-27

Five lessons learned in figure skating   ~フィギュアスケートから学んだ5つのこと~

昨日、YAHOO!U.S.Aにて、面白い記事発見! バンクーバーでのフィギュアスケートから5つの教訓を得たとありますが・・・


Looking back: five lessons learned in figure skating 
オリンピックをふりかえって:フィギュアスケート競技で得た5つの教訓)
 
 By Maggie Hendricks


1.To win, skaters must work the scoresheet
     (勝つためには、選手は採点表にそって取り組むべし)
2.American women are doing just fine.
     (アメリカの女性選手はよくやった。)


3.The powerbase of skating has changed.
     (フィギュアスケートの勢力地図は塗りかえられた。)


4.The International Skating Union has to do a better job
  educating fans
.   (国際スケート連盟は、ファンにもっときちんと情報を提供すべし。)

5.Skaters need to try some new music.
  (選手はもっと新鮮な曲を使うべし。


1については続けて、「プルシェンコがライサチェックに負けた理由はひとつ。4回転ジャンプだけにすべてをかけたこと。採点方式がかわらないならば、選手もコーチも振付師もライサチェックを見習うべし。」とありました。本当に、今回のフィギュアの男女シングルは、新しい採点方式を研究しつくした人が勝ったと言えます。プルシェンコも真央ちゃんも、理由は違うにせよ、高度な技にかけたという点は同じ。戦略が重要な競技だと、つくづく思いました。

2について。「女子がメダルを持って帰れなかったのは、ジョンソン大統領時代いらいのこと」としながらも、Rachael Flatt と Mirai Nagasuの健闘をほめたたえています。いやあ、未来選手、今後がとても楽しみですよねえ。あの、くったくのない笑顔、かわいいです。

3について。「ヨーロッパとUSAがずっとフィギュアスケートがもっとも優秀な地域だった。ロシア、その前身ソ連は、特にペア部門で1964年以来ずっと金メダルを獲得してきた。が、今回、5個のメダルがアジア、4個が北米、そして3個がヨーロッパの選手のもとに行った。ヨーロッパに金メダルはひとつも行かなかった。」 この事実には、本当に時代の変遷を感じさせられます。私が子どものころは、日本人をふくめアジアの選手が表彰台にたつことすら、夢のまた夢という感じでした。しかも、今回、ものすごく印象的なのが、ヨナ選手や真央ちゃんなど、アジアの女性のスタイルのよさ。むしろ、欧米の選手のほうが、以前の日本人選手のような体つきのように思えました。ヨナ選手のコーチ、ブライアン・オーサーが、「アジア系の人のおしりの形がフィギュアに向いている。」と言っていたそうですが、どうなのでしょう。確かに、日本の今の若い女性たち、はっとするくらい、手足が長いこともよくあります。

4について。「普通のファンはオリンピック開催ごと、4年ごとにフィギュアスケートを観る。今回も、以前と違う点があって、すごく戸惑ったファンは多い。採点方式について変更があったわけだが、競技内容や結果をどうとらえていいか不明だった。」だから、国際連盟はきちんと、いろいろな情報を上手に知らせてほしいということです。

そして・・・・5!  実は、この項目について書きたいがために、ここまで書いてきたといっても過言ではないのであります、はいっ。ここは、全文紹介いたします♪ ふふふ。

We heard "Firebird,""Scheherezade," and "Carmen" way too many times. Please, skaters, take a cue from gold medalist Yu-Na Kim, who had a mesmerizing short program to music from the James Bond movies, or
Japan's Takahiko Kozuka, who skated to Jimi Hendrix.

「火の鳥」「シェーラザード」「カルメン」はもう何度も聞いた。選手たちよ、どうか、ジェームズ・ボンドの映画音楽でショートプログラムを演じ、われわれを魅了した金メダリスト、キム・ヨナ選手を参考にしてほしい。あるいは、
ジミー・ヘンドリックスで滑った、日本の小塚崇彦選手を。

いやあ、嬉しかったです。まさか、YAHOO!USA のこういう回想記事で、小塚選手の名前が出てくるとは!!! やっぱり、注目されたんですねえ、あの演技。海外でも、ちゃんと魅力を認められていたんだと思うと、ものすごく嬉しかったです。小塚選手、これからも、素敵な曲で滑って、世界にはばたいてね、と、興奮するのでした。・・・でも、この意見には賛成です。選曲から勝負は始まっている、そんな気がしてなりません。・・・ 

意外なところでの名前といえば、昨夜 ”MIKI ANDO(安藤美姫選手)”も、YAHOO USA の検索上位5位にあがっていてびっくりしました。たぶん、女子シングルで4位になった未来選手が「安藤美姫選手より上位になれてうれしい。」とインタビューで答えていたせいでしょうね。

そして、小塚選手、今日が21回目のお誕生日。おめでとう!

小塚君 sp01a


  
2010-02-27

Whisper House ~Duncan Sheik の 新しいミュージカル~

1月に書こうと思うながら、書く事ができずじまいにいたミュージカルのお話。SPRING AWAKENINGでトニー賞を受賞した、作曲家、Duncan Sheik の新作ミュージカル、”WHISPER HOUSE”です。(San Diego の Old Globe Theatreで1月13日からpreview開始。21日オープニングで、2月21日に予定通り閉幕してしまっています。)

whisper house poster


SPRING AWAKENINGの曲すべてが大好きなので Duncan Sheik の手がけた作品に興味津津。しかも、日本人”Yasujiro”というキャラクターも出てくるというので、注目していました。

舞台は1942年、第2次世界大戦さなかのこと。11歳の Christopher は、空軍パイロットの父を亡くし、そのショックで母親も精神的にまいってしまったため、それまであったこともない気難しいおば、Lily のもとに送り込まれます。 Lily はメイン州沿岸のある灯台を管理しています。そこには Yasujiro という日本人の男が働いています。けれど、戦争で日本人父親を殺された Christopher は Yasujiro を嫌います。やがて、Christopherは、自分だけに聞こえる不思議な音楽を耳にするようになります。そして、2人の幽霊が灯台に住みついていることを知ります。彼らはいったい Christopher に何を伝えたいのか、彼らの存在は Christopher にとってどういう意味があるのか。

なかなか面白そうなストーリーだなと思います。しかし、Review は、あまり芳しくありませんでした。実際に観てはいないので、なんとも判断できませんが、熱狂的に観客に受けいれられた作品にはならなかったようです。

ただ、Duncan Sheik の音楽は、

Sheik's music is appropriately haunting and downright eerie at times, providing the proper atmosphere for the piece.  
Sheikの曲は、場面場面にふさわしい雰囲気を与えるもので、耳に残り、ときにひじょうな戦慄を感じさせられる。

だったそうです。

Still, there's enough promise in Whisper House that Sheik might have another hit musical on his hands.
しかし、whisper House には、Sheik が、新たなヒット作を手にすることになるかもしれないと期待できる、十分な魅力がある。

と、一つの Review ではしめくくられていましたが、どうでしょうか? 景気も低迷していますので、BROADWAYへの道は遠いかもしれませんね。

しかし、嬉しいのは、Sheik と Steven Sater (SPRING AWAKENING 歌詞・脚本)が、2つの新作の取りかかっているということ。Nero (Another Golden Rome) と The Nightingale。 期待したいです!
2010-02-26

涙、涙、涙・・・ ~あっぱれな運命の戦い、それぞれ ~

4年前、トリノオリンピックのときは、ほとんどテレビも観なかったし、関心もありませんでした。NYに住んでいたため、テレビももちろん、アメリカの選手や上位選手の出る場面しかうつさないので、日本人選手をテレビで応援ということもできなかったのでした。(荒川静香選手の金メダルも、競技が終わってから知ったくらいです。)

けど、今回のバンクーバー、テレビでもバンバン日本の選手をうつしてくれますし、つい観てしまいます。娘を幼稚園に迎えに行くときに、オリンピックの話題も出ますし、日本にいると、やはり気分も盛り上がりますねえ。

そして、今日! とうとう女子フィギュアのフリーが行われました。結果は皆さんもご存じのとおりでしたが、ひとりひとり、素晴らしい演技でした。

ただ、わたしは、つくづく自分が小心者だとわかったのですが、どこで、フィギュアの戦いを観ていたか・・・・。

電器店の大型テレビ売り場で、です!

朝から、もうどきどきしてしまい、ひとりでテレビ観るのがこわい・・・というかなんというか。しかし、同じ人がやはりまわりに何人かいらっしゃるもので、午前中幼稚園の行事がおわったあと、一緒に、電器店に行ったのでした! つまり、娘の幼稚園のお友達のお母さんたちと。

ははは・・・。いい歳をして・・・と思いながら、そんな自分たちが面白くもあり。私をふくめ、選手たちの母親でもおかしくない年齢の方もいらっしゃたのですが、「私たちでさえ、こんなどきどきしてるんだから、本当の親御さんたちなんて、もう胸が痛くてしんどいよね。」「ああ、緊張して気分悪くなってきたわ、どうしよう。」「心臓にも悪いよね。カナダのロシェットのお母さんが亡くなったのもわかるわ。もう、心配でしょうがないよね。」(これは、もう勝手な想像です。)など、話しながら、大型テレビの前に陣取る私たち。しかも、さりげなく、テレビのボリュームを上げさせてもらい。気がつくと、お店のお客さんたちがやはりいっぱい、テレビの前に集まってきていらっしゃいました。、

鈴木明子選手、安藤美姫選手、そして、浅田真央選手。本当にいい演技でした。もう、真央ちゃんがトリプルアクセル決めたときは、お店の中で、拍手喝さいが起こりました。後半、ミスがあったとき、もう、涙目で、「がんばれ!」「がんばれ、真央ちゃん!」と声援送り・・・。それにしても、キム・ヨナは強かった。完璧でしたね。あれでは、いくら真央ちゃんがノーミスで演技しても、逆転はかなわなかったでしょう。男子のライサチェック選手のときも、なんかこう、オリンピックの神様が憑いているなあ・・・という感じがしたのですが、今日のヨナ選手にも同じオーラを感じました。

とにかく、真央ちゃんとヨナ選手の運命の戦い、それぞれの選手たちがそれぞれの苦しみ、悲しみを乗り越えて、氷上に立った姿、本当に、勇気と希望と、なんでしょうか、情熱?とでもいうものを、わたしたちに思い出させてくれた気がします。

オリンピックって、やはり、ものすごいイベントですね。こうして世界の人に熱い感動を与えてくれる。スポーツ観戦が特に好きなわけではない私みたいな人も、つい、魅力にはまってしまいます。オリンピックのありかたについては、いろいろ議論もあると思いますし、開催地招致に巨額のお金をつぎ込むというのもどうかなとも思います。けれど、オリンピックを目指し、努力する選手たち、そしてその姿を応援する人びと。喜び、励まし、悲しみ、苦しみ、後悔・・・どれだけの涙が人びとのほほを伝うことでしょう。けれど、その涙は、私たちを浄化してくれるような気がします。フリー後の真央ちゃんのインタビューをみて、また泣きながら、自分のどろどろの魂まできれいになっていくような、そんな気がしました。

オリンピック、ありがとう! 選手の皆さん、ありがとう!

オリンピック開会式
2010-02-25

品格のない見出し ~悲しいです。~

驚きました。情けなくなりました。そして、悲しくなりました。

新聞に掲載されていた、今週発売の2つの 週刊誌の見出し を読んで。

どちらも、オリンピック関連の特集が組まれているのですが、両誌とも男子フィギュアのひとりの選手のおうちの経済状態などについて、大きな見出しを組んでいました。

フィギュアは周知の通り、かなり経済的負担の大きいスポーツです。ですから、経済的に余裕のないおうちの親御さんが、一生懸命働いて、お子さんを支えてきたというストーリーは、(フィギュアに限ったことではありませんが)あちこちから聞こえてきます。

なのに、今日目にした見出しは、あまりにひどかった!オリンピックという大きな舞台で、観る人の心を熱くさせてくれた選手のおうちの経済状態や家族のことを、揶揄するような表現は、断固やめてほしい。非常に恥ずかしいし、悲しい。記事自体は読んでいないので、ひょっとしたら、見出しとはちがう、選手を支えてきた家族を思いやるような内容なのかもしれない。しかし、たとえ内容がそうであったとしても、あの見出しはよくない。いいおとなが、書いていいものではない。品格がない。全くない。

確かに、世間、読者は、活躍するスポーツ選手の生い立ちなどにも興味がある。けれど、私たちが本当に知りたいと思っていることは、その選手がいかに困難に立ち向かっていけたかというプロセスではないだろうか。その過程を知ることで、生きていくヒントや勇気をもらえることを期待して。

メディアの力は大きい。だからこそ品格を持ってつくってほしいたとえ大衆誌であっても。
2010-02-24

「転移」「リテイク・シックスティーン」など

おすすめ本です!

転移転移
(2009/11/20)
中島 梓

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昨年5月亡くなった、栗本薫さん(中島梓さん)のエッセイ。亡くなる直前まで、自分の思いや考えをきちんと残そうとされた姿勢と熱い思いに頭が下がる。



リテイク・シックスティーンリテイク・シックスティーン
(2009/11)
豊島 ミホ

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底辺女子高生 (幻冬舎文庫)底辺女子高生 (幻冬舎文庫)
(2006/08)
豊島 ミホ

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2冊とも、豊島ミホさんの作品。「リテイク・シックスティーン」は東北地方の進学校が舞台の青春小説。だが、ただの青春ものではなく、SF的設定が入っていて、非常に面白い。ぐいぐい読ませてくれる。そのあとエッセイ「底辺女子高生」で、豊島さんの高校時代の家出の経験や挫折の日々を知り、その感性や肝のすわりかたに感嘆のため息。これから注目の作家さんです。


クリント・イーストウッド―ハリウッド最後の伝説クリント・イーストウッド―ハリウッド最後の伝説
(2010/01/25)
マーク エリオット

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こういうおじいちゃんがいてくれたらなあと、昨年の「グラン・トリノ」で主演したクリントを観て思った。だが、この偉大な俳優についてはほとんど何もしらなかった。この1冊のおかげで、彼の一筋縄でいかなかった役者人生や複雑な女性関係などを知ったが、今後彼の携わる作品への理解を深められる気がする。


以上が、ここ2,3日読んだ中で面白かったものです。図書館が近いので、ついつい行ってしまいます・・・。
2010-02-20

「凡骨タウン」観劇記   ~荻原聖人さん見たさではありましたが~

凡骨タウン 凡骨タウン入口

本日2月20日、午後3時開演の「凡骨タウン」(蓬莱竜太 作・演出)を観てきました。

劇団モダンスイマーズが、荻原聖人さんや緒川たまきさんらを客演に迎えた作品。
昨年5月、ロングラン公演で好評を得た「夜光ホテル」の続編と言うことだったので、「夜光ホテル」を観ていない私に、内容がわかるか不安でした。けれど、その心配は必要ありませんでした。

ところで、タイトルにある「凡骨(ぼんこつ)」とは、調べたところ、「平凡な器量の者」という意味でした。「凡骨タウン」とは、「平凡な人間が住む町」とでもいうことかな?などと思いながら、劇場に向かいました。

さて、この作品はヤクザの世界で生きる者の物語。主人公は、好んでそうなったわけではなく、成り行きで、ヤクザのグループを率いることになったケン(萩原聖人さん)。ケンが子どものころから世話になった早乙女(千葉哲也さん)が、ケンたちのドンだった。凶暴な早乙女に楯つこうとするものはいない。が、ケンはある日、自分の生き方を見つめ直したいと願う。そして、グループからはなれ、浮浪者のような暮らしを送る。だが、そういうケンに早乙女は恩を返さないといって、ケンからすべてを奪おうとする・・・。

とにかく、役者さんがよかったです。モダンスイマーズのみなさん( 西條義将さん、 古山憲太郎さん、津村知与支さん、 小椋毅さん)、荻原聖人さん、千葉哲也さん、緒川たまきさん、佐古真弓さん、辰巳智秋さんの総勢9名。荻原聖人さん、緒川たまきさん以外は、今回はじめて知ったかたがたでしたが、みなさん、気迫がすごい。

荻原聖人さん、ドラマでも、どこか屈折した、斜に構えた生き方をする役が多かったように思いますが、この舞台でも、壊れかけた男の役を見事に演じきっていました。萩原さんの声、優しいけれどどこか切なくなる声(「冬ソナ」があんなに人気が出た理由のひとつは、ヨンさまの吹き替えを、萩原さんがやったからではないかと以前から思っています。ヨンさまの生声は、もっと太いですよね。もちろん悪くないと思いますが。ジウさまの声も、生声はかわいい、可憐なイメージではないですよね。低くて大人っぽい感じ。でも、吹き替えの田中美里さんの声は愛らしい声でしたね。)が、すごく胸に残りました。最初と最後の場面、仲間に話しかけるケンの声が、特によかった。仲間を気遣う声。本当はこんなこと、悪いこと、やばいことを仲間にも自分にもさせたくない、やるせない気持ちがこめられた声。

そして、ケンを慕う、ちょっと低能なナー(津村知与支さん)の、いじらしさが、胸を打ちます。

それから、非常に驚かされたのが、緒川たまきさんの美しさ。いえ、緒川たまきさん、もちろんとってもきれいな方なのですが、舞台でも、こんなにきれいに見える女優さんだとは思ってもみませんでした。一途な思いをひめた少女時代の役も、ものすごく自然でした。おとなになったキヌ子の役も、とても神秘的。マッシュなボブヘアもあって、アニメ・エヴァンゲリオンの綾波レイを思い出してしまいました。

ヤクザという悪を象徴する存在である男たちとそのそばにいる女たち。でも、みんな、はじめから悪になるために生まれてきたわけではない。人には言えないような悲しみがあって、幼いものたちが、闇の世界に入るしか生きるすべをもたなくなる。

世の中には平凡にさえ生きられない人がいる。「凡骨タウン」の「凡骨」は、平凡を嘆くのではなく、平凡を望んだ男の物語だったと、観終わって思いました。

舞台美術も小道具の使い方もとても印象的でした。黒と赤、白。過去と現在をうまく循環させる構成の脚本も素晴らしい。

非常に、重く暗い作品で、暴力的なシーンもありました。けれど、観終わって、疲れたとか、気分が沈んで仕方ないということが、不思議とありませんでした。きっと、このあと、ここに出てきた人びとには、希望がある、あるはずだと、なぜだかそう思えたのでした。

「凡骨タウン」、ものすごく、よかったです!

しかし、残念ながら明日、21日まで。池袋の東京芸術劇場小ホール1にて。
2010-02-19

男子フィギュアスケートは今日も熱かった!  ~ドキドキでした。~

おめでとう、高橋選手! 織田選手も、あのハプニングを冷静に乗り切りました、えらいです!(あのトーニャ・ハーディング選手とは大違い。このハプニングは、織田選手自身にとっては痛恨の出来事だったと思いますが、彼の一生懸命さ、ひたむきさが伝わって、結果的には彼のファンを増やしたことになるように思います。)

そして、小塚選手!!!
4回転をいきなりきめて、途中1回転倒はしたものの、スタンディングオベーションが、この日初めて出た、素晴らしい演技♪ 観客を魅惑した小塚選手、本当にこれからも楽しみです!

実は、私、この3選手の演技、このオリンピックのSP(ショートプログラム)で観たのが初めてだったのです。日本の女子選手にはもちろん関心がありましたが、正直、男子選手は全く関心がなかったのです。

それが、あのSPをたまたま目にして、もうびっくり。
日本の男子選手、3人の素晴らしい、そして美しい滑り。
本当に、驚きました。
あっという間に、3人のとりこに。

特に、小塚選手の、SPの演技直前の、きっと前を見つめる表情にぐらっ。はい、これです。


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そして、すらっとした体つき、長い手足。曲に合わせたロック・ミュージシャンをイメージした衣装もおとなっぽくて、かっこよく、目が釘付けに。演技もしなやかで、最後の高速スピンも気持ちよくきまっていました・・・。

MATT DOYLEと 小塚選手・・・。
どちらも、体つきが細くすうっとしていて、手足が長いという特徴があります。(小塚選手は170センチ。フィギュアの選手としては低くない。)
そして、HUNTER PARRISHと 小塚選手・・・。
どちらも、目の演技がいい。この小塚選手の演技直前の目、HUNTERがSPRING AWAKENINGでみせた、挑戦的な表情のときの目を思わせてくれました。

あほだなあと自分でも思いながら、もうすぐ21歳になる小塚選手、大好きに。(MATTやHUNTERよりも、若い・・・。) 4年後のオリンピックでも頑張ってほしいです。

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SP演技開始直前、佐藤コーチに言葉をかけられる小塚選手

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演技終了の決めとなる部分で音が出なくて、終了後、「音は?」と不思議そうな小塚選手
2010-02-17

ちょっと、それはないのでは!  ~HUNTERを出してぇ~

ベーカリー・メリル

2月19日公開の映画、「恋するベーカリー」。

最近、テレビでも宣伝がされています。

しかし、配給会社さんに私は言いたい。

HUNTERをちゃんと出してくださいませんか!

主役のメリル・ストリープの息子、ルークを演じるHUNTER PARRISHのシーンが全くない宣伝用の予告編。映画のホームページの予告編には、それでもちらりと出てくるのですが、テレビでは、全くなし。悔しいのは、あ、HUNTERだ、これ、HUNTERの肩だ、HUNTERの顔が今映る♪と期待したら、そこでバッサリというシーンもあること。つまり、HUNTER PARRISHは、日本における宣伝用には全く効果がないと判断されているわけでしょう。

ホームページのギャラリーにも、全くHUNTERの写っているphotoもないのです:::::

ギャラリー

しかも、

HUNTERのプロフィールに、SPRING AWAKENING の「S」の字もないではありませんか!

おいおいおいと、泣いてしまいました。

hunter ルーク

映画俳優としてのキャリアのリストアップなので仕方ないのでしょうが。しかし、HUNTERにとっても、SPRING AWAKENINGで 主演した5ヶ月間は、非常に大切で、今後の役者としての生き方にも大きな影響を与えることになると思います。生HUNTERのいきいきした姿を、まだまだしっかり網膜に焼き付けています私としては、HUNTER PARRISHという役者を紹介する時は、ぜひぜひ、SPRING AWAKENING の MELCHIOR を、忘れないでいただきたいと思うのです。

しかし、この映画、試写を観た方からもすごく評判がいいと聞いています。
どうぞ、バ、バーーーーンとヒットして、日本中に、HUNTER PARRISHの名前と顔が浸透するきっかけになってくれますように♪

この映画のホームページはこちらからどうぞ↓(とってもキュートで素敵なHPです。)

恋するベーカリー
2010-02-17

がんばれ、ニッポン!  ~男子フィギュアSP~

高橋選手、織田選手、小塚選手、3人とも素晴らしい演技でしたね!!!!!

のびのびと、自由に思うがままの氷上での演技。

特にオリンピックに興味はなかったはずなんですが、スノーボード・クロス、スピードスケート、そしてフィギュア・・・いろいろ見てしまいます。

それにしても、私が子どものころは、日本選手がこんなにフィギュアで活躍する時代がくるなんて、全く想像がつきませんでした!

今日のSPの演技だけでも、十分に感動させてもらいました♪
ありがとう、選手の皆さん!

(ところで、織田選手、やはり織田信長さんに似てらっしゃいますねえ。といっても、歴史の教科書にのっていた信長さんの肖像画を思い出してのことですけども:::)



2010-02-16

身につけるものへのこだわり!  ~スノーボーダー~

盛り上がりはじめたバンクーバーオリンピック。

国母選手の服装に関する話題が目につきますが、私は彼の出発のときの様子も謝罪会見の様子も見ていないので、彼に対する感想はありません。ただ、所属する大学が応援団を解散したとか、なんだか騒ぎすぎのような気もします。

しかし、アメリカでも、服装について、こだわりを表明し、話題になっている選手がいます。

しかも、今朝、偶然LIVEで見た競技、スノーボード・クロスの NATE HOLLAND選手。

このスノーボード・クロスという競技、非常に面白くてびっくりしました。
そもそもこういう種目がオリンピックにあったことすら知りませんでした。
スピーディーで、スリリング。しかも、選手たちが、カーブコーナーやジャンプ台(正確にはなんというのでしょう?)を、ぶつかりそうになりながら、他の選手を抜いたり、逆に抜かれたり・・最後の最後まで勝負がわかりません!
 
特に、決勝はすごかった。4人の選手の熱い戦い。最初は4位だったアメリカの選手が、ぶっちぎりでトップにいたカナダの選手を、最後の最後に抜いて、優勝! 前回も金メダルを取った選手だそうで、今回も最初から考えたうえでの滑りだったのでしょうか?

それに、この競技、選手たちがみなかっこよく見えます。それぞれウェアがかっこいいし、ファッショナブル。これからも、この競技は見守りたい、そう思いました。

そしたらなんと、今さっき、YAHOO U.S.Aを見たら、今朝のスノーボード・クロスに出場していた アメリカ人選手の名前が出ているではありませんか。しかも、タイトルが、


Snowboarder complains about peers' pants    
スノーボードの選手が、仲間のズボンに苦情


スノーボーダーが仲間の服装について苦情があるとはなんだろうか? しかも、そのスノーボーダーとは、今朝の決勝でおしくも、メダルを逃したアメリカの代表、NATE HOLLAND。顔もわかります。ほかの選手とちがって、ちょっと素朴な体型の選手という印象の方。

記事を簡単に説明すると、NATEは、ほかの選手のズボンがタイトすぎると言っているのです。そういわれれば、だからこそ、選手たちがみなファッショナブルに見えたのでしょうか? 足が細く長く見えて? でも、なぜそれが、NATE HOLLANDには不満に思えるのかわかりませんでした。

NATEいわく、


The problem isn't that the trend toward tighter clothing could lend a competitive advantage, it's that trim pants betray the anti-establishment culture that birthed snowboard cross.

ズボンをよりスリムにして競技上有利にしようというトレンドが問題なのじゃない。タイトなズボンが、スノーボード・クロスをうみだした反体制的な気風に背いているというのが問題なんだ。

アメリカの人びとの間でも、彼のズボンへのこだわりには難色を示す人が多いようです。「着るものなんてどうでもいいじゃないか。競技に集中すればそれでいいんじゃないか。」

けれど、彼を擁護する意見もあります。

「彼には自分の意見を述べるだけの理由がある。スノーボードはやっと世間に認められたといっていいスポーツなんだ。1980年代に、スノーボードをやらせてくれる場所がどれだけあったか知っているかい。世間に冷たい目で見られながら、自分たちの技を磨いてきたスノーボーダーたちの精神はNATEが言うように、反骨の精神だった。今でこそ洗練された形になった、スポーツとしてのスノーボードだが、今日にいたるまでのことを考えると、NATEの気持ちもわかる。バギーパンツが、元祖スノーボーダーたちの心意気を表していたんだからね。」

これを読んで、ちゃんとした彼なりの思い、スノーボードを愛する彼の気持ちに妙に納得させられました。31歳のNATEは、青春時代をスノーボードに捧げてきた選手のひとりなのでしょう。アメリカでうまれたスノーボードを現在の形に作り上げてきた貢献者のひとりでもあるにちがいありません。

賛否両論あると思いますが、私には ”I'm a snowboarder through and through.(俺は骨の髄までスノーボーダーなんだ。)”という 彼の気骨がすがすがしくさえ感じられました。

今期オリンピックのスノーボーダーたち、、身につけるもののことで話題が多いですね。

スケートボードクロス


2010-02-08

最近、非常に感嘆した出来事   ~私にはできません:::~

年頃の娘を持つお母さんたちと話をすると、ときどき話題になるのが「娘が父親にどう接しているか」ということ。

「うちの娘は夫がくると、別の部屋に行ってしまう。」
「うちの子は、お父さんはうざいと思っているらしい。」


という話もあれば、

「うちの娘はお父さんいまだに好きみたい。いっしょに買い物行ったりするわね。」

という声も。

わがやの13歳の娘は後者のタイプ。結構父親のことはいやではないよう。

し、しかし、昨日、すっかり感心というか、あきれたというか、非常に驚いたことを聞かされました。

几帳面な夫が、何やら部屋の整理整頓のことで娘に小言を言っているので、
「あんまりうるさく言うと、嫌われるわよ。」
と釘をさしました。(私も整理整頓苦手なので、つい娘の方を持ちたくなるのです。)すると、夫が嬉々として言うではありませんか。

「いや、大丈夫。ぼくは嫌われたりしない。
ちゃんとぼくの靴のにおいもかいでくれるくらいだからね。」


はあ? なんのことか意味がよくわからず、夫に尋ねたら、驚愕の事実が明らかに!

先週末、自分の皮靴がにおうかどうか、なんと娘に確かめてもらったそうなんです。自分ではよくわからないからということで。

呆れました。両方に。夫も夫なら娘も娘。私だったら絶対断りますっ! しかし、本当に娘がそんなことをしたのかまだ半信半疑な私は、娘にも聞いてみました。

「本当にお父さんの靴のにおいかいであげたの?」
「うん。だって、わたしの運動靴よりくさくなさそうだったから。」

・・・・・・・・。返す言葉なし。

というか、うちの娘、大丈夫でしょうか、こんなことで。あまりに、幼すぎではないでしょうか???

「で、お父さんの靴、くさかった?」
「ううん。くさくなかったよ♪」

うーーーん。確かに、父親のことを嫌いだったら、靴のにおいまでかいであげないでしょう。しかし、娘にそんなことをさせるなんて! そのあと、夫にしっかり要請。

「自分の靴のことは自分で面倒みて、今後は娘を使わないように。」

本当に驚いたというか、感嘆したというか。変な家族で申し訳ございません~~~~~。
2010-02-07

劇評それぞれ   ~私はおススメ、「えれがんす」♪~

数日前だったと思いますが、日経新聞の劇評コーナーに4つの舞台について、短い評と、おススメ度が星の数で表されていました。

先日観た「えれがんす」も取り上げられていた作品のひとつ。自分以外の人がどんな感想を持ったか、興味がありました。しかし、驚いたことに星の数は多くなかった・・・。また、私が、脚本がうまくできていると感じた部分がマイナスに書かれていたり、同じ作品でも観る人によっては、全く受け止め方は違うということを改めて実感。

また、掲載されていた4つの作品の評を書いたのはすべて違う人のようだったのですが、じゃあ、この作品の評を書いたひとが別の作品を観て評を書いたらどうなっていたのか、などと考えると興味深いものがありました。

とにかく、私は好きでした、「えれがんす」。(紀伊国屋ホールにて今月14日まで)
2010-02-04

おすすめ本   ~よい本、いろいろありました~ 

最近読んだ本おススメ度順に紹介。

1. 巡礼 橋本治著
巡礼巡礼
(2009/08/28)
橋本 治

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時々話題にあがる「ゴミ屋敷」の住人とその周辺の人々の物語。
人の行動には、ちゃんと理由がある。例え、誰からも理解されなくとも。
そして、その理由には、その人の生きてきた道がちゃんと示されている。
いつか、もっと歳を重ねてからまた読みなおしたい。

2.すき・やき 楊 逸著
すき・やきすき・やき
(2009/11/27)
楊 逸

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高級すきやき店でバイトする中国人の若い女性の日常が描かれる。
ストーリーには特に大きな起伏はない。だが、日本語を母国語としない方からうまれたとは思えない、文章のまろやかさに感嘆。最後まで、飽きることなく、主人公の感情の流れにのっていけた。

3.吉田松陰の恋 古川薫著

山口出身の作者だからこその題材の短編時代小説集。簡潔だが、品格のある文章と内容に身がひきしまる思い。1986年の作。20年以上も前の作品だが、強烈で新鮮な印象。吉田松陰の生涯1度の恋をえがいた表題の作品は、時の人「松陰」の知られざる姿を見事に再現してくれているように感じる。もちろん、あくまでも、作者の創造した姿なのだが。

4.夜にその名を呼べば 佐々木譲著 
夜にその名を呼べば (ハヤカワ文庫JA)夜にその名を呼べば (ハヤカワ文庫JA)
(2008/05/08)
佐々木 譲

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この作品が発表されたのはもう20年近く前。まず最初に出てくるココム(セコムではありません::)という言葉をもうすっかり忘れていた。ココム・・・共産主義諸国への軍事技術・戦略物資などを輸出することを禁じた対共産圏輸出統制委員会。そういえば、いっとき、日本の企業もココム違反をおかしたということで、新聞やテレビでよく話題になった時期があった。この物語は、ココム違反をめぐって、すべての責任を負わされ、殺人の汚名まできせられたドイツの駐在員の男性の話。スリルある展開に一気に読みすすんだ。後半は、ややもたついた印象もあるが、十二分な読み応え。今後も、新刊ばかりでなく、既刊のものにももっと目を向けたいと思った。

5.るり姉 椰月 美智子
るり姉るり姉
(2009/04)
椰月 美智子

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3人の姪たちから「るり姉」と慕われるるり子。彼女の異変を軸に、姪たちが、姉が、夫が自分の心を見つめていく。すらすら読める、心にも優しい物語。

6.火闇  北重人著

火の闇 飴売り三左事件帖火の闇 飴売り三左事件帖
(2009/12/16)
北重人

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武士から飴売りになった三左が関わる事件を通して、江戸に生きるさまざまな人々の生きざまが鮮やかに浮かび上がる。短い文のひとつひとつに艶がある。しかし、いつの時代にも悪い人がいて、ささやかに一生懸命生きようとする人を苦しめるということに思いをはせると、なんともやりきれない。残念なのは、作者である北さんが昨年ご逝去されたこと。もっと書きたいことがおありだったと思う。

7.アネチャリ 川西蘭著

あねチャリあねチャリ
(2009/11/30)
川西 蘭

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不登校になった女子高校生が、偶然の出会いから、自転車競技に目覚め、めざましい成長を遂げていくお話。競技の描写など、非常にシャープ。ただ、主人公があまりに立派で、驚く。こんな高校生、いるのかなと。しかし、嫌味な感じはない。うちの子らも、こういう強い意志をもった高校生になってほしいもの。

以上が、最近読んだ中で面白かった本です♪
図書館が近いので、ついつい通ってしまいます~~~。
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に目覚め、やがてSPRING AWAKENING
に魂を奪われてから、すでに1年あまり。しかし、ごく最近、4年ぶりに東京にもどってきました! 久々の東京生活も実にスリリング♪

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