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2008-03-22

SPRING AWAKENING (1度目)

2007年度TONY賞のBEST MUSICAL賞に輝いた作品。今までも気になってはいたのですが、なかなか安く見られる機会がなかったこと、情報誌などに書いてあるあらすじを読んでも格別に面白いようには思えなかったこと、若者の性を扱った作品ということで、ちょっと抵抗感があったことなどの理由でのびのびになっていました。

しかし、先日、図書館にてこの作品の学生割引券を発見! よし、安く見られるうちに行っておこうという全くの軽いのりでの観劇となりました。

結果…。

打ちのめされました。作品からあふれる力、哀しみ、愛、そして切ない美しさ。心を揺さぶられる旋律の数々。これほど愛しいと思える作品はかつてなかったかもしれません。それぞれのキャラクターの個性が舞台にほとばしるパワーの物凄さ! 1分たりとも飽きるとかだれることがありませんでした。確かに、主人公ふたりの衝撃的なシーンもあります。けれど、全くいやらしくない、むしろ純粋なふたりがかわいそうに思えてくるほど、なんていうか、悲しいシーンに映りました。

また、もっと根の暗いミュージカルかと思っていたのですが、いろいろなシーンで笑えるのです。本当におかしくておかしくて仕方ないというふうに笑い転げているおばさんがあっちにも、こっちにも…。悲劇的なお話なんですが、不思議に明るい部分もあるのです。

舞台は1890年代のドイツ。当時は、聖書の教えがすべてという厳しい時代で、学校ももちろん男女べつべつ。小さなころはいっしょに遊べても、大きくなってくると、男女で口をきくのも白い目で見られるよな時代。どうしたら赤ちゃんができるのか、という話もタブーとされ、現代のような性教育のない時代。学校では厳しい体罰も当たり前、子供は大人に絶対服従という時代。けれど、ひとりの少年Melchior(メルキオール)は考えます。大人たちの教えはすべてが正しいわけではない。自分を信じて自分の声に耳を傾けてこそ真実がつかめることがある、と。Melchiorはすべてに秀でた優秀な生徒。教師からも近くに住む女の子たちからも一目置かれています。けれど、彼の中には、自分たちの都合のいいように子供をおさえつける大人に対しての強い反発が秘められています。

Melchiorと仲のよいMoritsz(モーリッツ)は、勉強が苦手。教師からもいとわれています。けれど、純朴なMoritzをMelchiorはやさしく見ています。そんなMoritzが毎晩、悪夢にうなされて、さらに勉強ができないと告白。それは女性に対する悩ましい夢。本を読んで性に関する知識もあるMelchiorは、Moritzに性の仕組みを教えます。

一方、Wendla(ウェンドラ)は夢見がちな心やさしい女の子。ある日、偶然にMelchiorと森の中で出会います。小さいころはよくいっしょに遊んでいたこともあるのですが、今では接点のないふたり。久しぶりの再会にふたりは思わず胸の高鳴りを覚えます。そして、次第にふたりはひかれあっていくのですが…。

…という状況で話は進んでいきます。

以上の3人が重要なキャラクターになります。けれど、Melchiorの同級生の少年たち、Wendlaの友人の少女たちが、いれかわりたちかわり、光る演技と歌を披露してくれるのです。特に、少年たちが厳しい教師のもとでラテン語の授業を受けているときに歌って踊る場面! 静と動の切り替わりも気持ちよく、舞台狭しと跳びあがって激しくからだを動かす少年たちの迫力と熱さにもう鳥肌がたつほどしびれました。そういうほれ込む場面がほかにも続くのが凄いです。

歌も素晴らしかったです。Melchior役のJonathan Groff、 Wendla役のLea Michele、Moritz役のBlake Bashoffをはじめ、みなさん凄い! Georg8ゲオルグ)役のSkylar Astinも本当にいい声でうまい!Ilse(イルサ)役のEmma Huntonは高音の伸びが凄い。でも、うますぎてちょっとお腹いっぱいという感もありましたが…。

それから、主役以外で1番目立っていたのは、Hanschen(ハンシェン)。Jonathan B. Wrightが演じているのですが、ともすればグロテスクになりがちな場面をひょうひょうとしかも気品を持って演じてくれるのです。2幕目の彼とErnst(アーンスト)の場面だけでももう一度見たいと思いました。Ernst役のBlake Danielは、すごく背が高い美少年。なよなよした役柄が妙に似合っています。声もかわいらしい。

と、まあ、キャラひとりひとりについてもコメントを長々としたくなってしまうミュージカル。

しかし、残念なのは、やっぱりお子さん向けではないということ。少なくとも、高校生にはなっていないと見せられない気がします。オフィシャルには13歳以下のお子さんには見せないでくださいみたいに書いてあります。でも、じゃあ14歳ならOKかというとそうではないと個人的に思います。せめて17、18歳くらいからではないでしょうか。少なくとも自分の子供と一緒に見るには抵抗のある場面が出てきます。(いやらしい感じでは全くないのですが、それでも刺激の強い場面だと思います。)

けれど、絶対におすすめのミュージカルなのは間違いありません! 今まで見たミュージカル・お芝居の中でもっとも心揺さぶられました! 花丸の花丸。はあと
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に目覚め、やがてSPRING AWAKENING
に魂を奪われてから、すでに1年あまり。しかし、ごく最近、4年ぶりに東京にもどってきました! 久々の東京生活も実にスリリング♪

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