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2010-08-06

”Handle With Care”  ~同じパターンが悪いわけではないのですが・・・~

Handle With CareHandle With Care
(2009/09)
Jodi Picoult



ここ数週間、このブログへのアクセスキーワードに Jodi Picoultの著作の1冊のタイトル、 ”Plain Truth” がコンスタントに登場しており、いまだにその理由は謎のまま。有名女優出演で映画化にでもされるのかと思って調べてみたものの、そのような気配はありません。以前、アメリカでテレビドラマ化されているので、どこかのケーブルテレビででも、それが放映されたでしょうか。あるいは、どこかの大学の英語の授業で、課題図書にでもなったのでしょうか?(いろいろ想像すると楽しいです♪)

さて、そこで思い出したのが、本棚の片隅で埃をかぶったままだった Picoult の作品群。1年前、帰国するときに日本でも読もうと買いこんできた本たちが本棚の一角を占めております。が、結局この1年で読んだのは4分の1ほどでしょうか。日本に帰ってからは、どうしても飢えたように日本の書籍を手当たり次第・・・。近くに図書館があるので、活用しまくりです。

今年に入ってから、おそらく100冊は読んでいるはず。NYにいたときには、できなかった、新聞や雑誌の書評欄で紹介された中で評価の高く、興味をひかれるものを片っ端から読むという贅沢さ。しかも、全部買わずに! まえから書こうと思っていたのですが、図書館は本当にありがたい存在です。気になる書籍を書評などで見つけたら、忘れないうちに、すぐパソコンから図書館にリクエスト。たったこれだけの作業で、読みたいものが簡単に手元に。もちろん、人気のある作家さんの本はリクエストしても、予約人数が300人や400人、500人ということも珍しくありません。けれど、人気のある書籍は何冊か用意されているので、意外に待たずに済むことも。昨日読んだ川上未映子さんの『ヘヴン』は、予約した時は400人近い予約人数でしたが、待った期間は3~4か月。悪くありません。その期間も常時20冊ほどリクエストをかけているので、次から次に読むべきものには事欠きませんので。

けれど、100冊読んでも、記憶に残るものはそんなに多くありません。また、書評では絶賛されていても、全く面白いと思えなかったものも。それに、ちかごろ誰かが『面白い』と評したものをリクエストするだけの本選びに飽きてきたのも事実。やっぱり、本と本の間を歩きながら、自分の嗅覚で面白い作品を見つけ出すという過程も、読書の醍醐味のひとつ。・・・とにかく、図書館は偉大です。ありがたいです。本を買ってももう置き場所がない我が家なので特に;;;。

おっとっと、随分話がそれました。

Picoult です。彼女の ”Handle With Care”(2009年作)を読んでみました!

Handle With Care・・・取り扱い注意。このタイトルが示す通り、些細なことでも骨折をしてしまう難病を持って生まれてきた少女、ウィローを取り巻く人びとの物語。””My Sister's Keeper”というPicoultの名作が大好きで、彼女の作品を読むようになったのですが、残念ながら、今回の作品は ”My Sister's Keeper ”には及びませんでした。というか、”My Sister's Keeper” の2番煎じという感が抜けません。途中までは面白かったのですが。

 家族で初めて行ったフロリダのディズニィーワールド。そこで、ウィローは転んでしまい、骨折してしまいます。病院でウィローを検査した医師たちは、ウィローがあちこちに骨折をしたあとがあるのを見つけ、両親から虐待を受けていると疑い、警官である父親ショーンと以前は有名な腕のよいパティシェだった母親シャーロットの身柄を拘束します。ウィローの姉アメリアも子ども収容センターに預けられてしまいます。
 やがて誤解は解けるのですが、ショーンの怒りはおさまりません。そこで彼は、弁護士事務所に行き相談します。自分たちが受けた苦痛をだれかに責任をとってもらいたいんだと。けれど、弁護士は答えます。彼らも自分たちの仕事をしただけだと。けれど、別のことでなら訴訟を起こせますよと。
 妊娠中にシャーロットが受けた超音波検査、そこに既にウィローが重い病気にかかっていることを示す画像があった。それを産科医は見逃した。もし、その時点でその事実を伝えられていたなら、中絶というオプションもあったはずだ。そのオプションをあなたがたに与えなかった医師に対して損害賠償を訴えることが可能だと。しかし、その訴訟を起こせば、ショーンもシャーロットもこう証言しなければなりません。「わたしたちは、彼女が難病にかかっていると知っていたら中絶していた。」と。愛するウィローを傷つけてまでの価値があることなのか。また、しかも、訴えることになる産科医は、シャーロットの親友でもあったのです。けれど、ウィローの病気にかかる費用で経済的にも追い詰められているショーン一家。ウィローの将来を考えて、訴訟を起こすのか。友人も失い、世間からは金の亡者とそしられても?


・・・といった内容です。(中途半端な説明でごめんなさい。)さて、どこが My Sister's Keeper の2番煎じであったか・・・。まず、登場人物の設定です。難病の娘とそのきょうだい。そのきょうだいはそれぞれ、心理的に問題を抱える。父親は、消防隊員あるいは警官という地元密着のマッチョな職業につく。母親はもと弁護士あるいはパティシェ、ふたりとも今は仕事を辞め、看病と家族のために自分のすべてを捧げている。ふたつの作品とも、登場する弁護士にも大きなトラウマがある。また、作品の表現の仕方も、一緒です。登場人物がランダムに1人称で語ることを繰り返して物語が進んでいきます。そして登場人物ごとに、活字体が違います。その活字体の線の太さ細さ、シャープさ、丸っこさなどでも、それぞれのキャラクターのイメージがふくらむので面白い試みなのですが、2度目となると、ちょっと新鮮味に欠けます。

とはいえ、非常に面白いテーマをとりあげた作品であることは間違いありません。読んでよかったとは思います。が、My Sister's Keeper がやはり最高です。次回作に期待します。
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に魂を奪われてから、すでに1年あまり。しかし、ごく最近、4年ぶりに東京にもどってきました! 久々の東京生活も実にスリリング♪

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